最近気になっていること#1

いま興味をもって気にしていることをつらつらと書き連ねてみる。

まずは真田丸

まだドラマは終了していないがここまでの感想は新撰組を越えることはなさそうだなという思いと、更に平清盛を越えることはなさそうだなという思いだ。

僕にとってここ最近印象的だった大河はその二つで新撰組は単純に見ていて楽しかった。なぜ楽しかったのかというとそれはきっと登場人物の資料が現代に残っているということが大きいのだと思う。資料が残っているから人物が一定のリアリティをもって迫ってくるし、そこから"外す"ということをやって興味を引くことができる。群集劇は三谷幸喜の十八番でそれが新撰組という箱にぴたっとはまった感があり、それを見ている僕は気持ちよく感じたのだと思う。

個人的には沖田総司斉藤一との対比が面白かった。これは三谷氏もどこかの番組で話していたが沖田は死期が迫るにつれ鬼気迫るし、逆に斉藤は新撰組の中にいることによって人間的になっていく。その描かれ方が見ていて面白かった。

一方で平清盛は始まる前、僕の中で不安があった。なぜならそれまで大河といえば戦国か幕末でそれ以外はあまり自分の中で印象的な作品は無かったからだ。

しかし平清盛は面白かった。僕自身"そもそも論"が好きで、物事の理由を知ることが好きだから歴史が好きなのだと思っている。そんな僕がいろいろ知らなかったことを学ぶことができたし次の展開を楽しみにしながら見ることができた。適度に笑いもちりばめられていて緊張と緩和が程よく取れていたこともとても見やすかった点だと思う。

当時はそんなことを思わなかったが宇野常弘氏が書籍の中で「現代の日本のを現している」といった趣旨のことを書かれているが、まさにその通りなのだと思う。そうやって見てみるとまた違った面白さを再発見できる。

そして平清盛のOPテーマは大好きで今でもときどき聴く。あのOPの映像も大好きであのちょっとナウシカのOPを感じさせる無機質な、それでも歴史は動いているよ感が伝わってきてあのOPが物語を一発で引き締めていると感じた。

真田丸は上二つに比べると僕の中では少し劣ってしまう。その理由としてやっぱり信繁の資料が少ないということがあるのだと思う。どうしても大阪にいるときの様子が創作にならざるをえず"それって本当?"という疑問をついつい抱いてしまう。

ただアバンをなくしてみたりOPにダイジェストをはさんだりほぼ慣例化していた主人公の幼少期に子役を使うといったことをやらなかったり、その試みはことごとく成功していて大河に新鮮味を与えていた。

三谷氏が最初に掲げていた小さな家族が戦国の荒波をどう乗り越えていくか、という主題はうまくクリアしていると思うし十分伝わってきていて、そこに今回の大河ドラマを最後まで見ようという気にさせる。

最後に大阪の陣という信繁こと幸村の晴れ舞台が待っているわけで、その晴れ舞台と主題である家族との関係をどのように繋げるのかが僕のこのドラマでの専らの関心ごとだ。